居酒屋、焼き鳥屋なんかで、カウンターの向こう側が厨房になっているところがある。

で、そういう居酒屋では、注文のお新香やら盛り付けながら、板前さんが有線にあわせて「好きになぁった人ぉ〜〜♪」とかちっちゃい声で歌ってたりして。ちゃっかりコブシもひかえめなれどまわってたりもして。

でもって「いいねえハルミちゃん! なあ、マッちゃん」、なんて隣で焼き鳥焼いてるマッちゃんに話しかけたりして。



後輩のマッちゃんはマッちゃんで東北出身ですこしばっかシャイなもんだから「じぶんはイシカワサユリさんのが好きなんす」、とかぼそぼそ喋ったりしているものなのです。居酒屋っていうものは。




っていうか、ずっとそういうものだと思っていたのだけれど。





今日の遅めの晩飯、居酒屋のカウンターで食べている。かかっている有線は僕が中学から高校にかけてはやっていた歌謡曲。昭和60年代なんだか1980年代なんだかわからないけど、そのへん。

自家製だっていう厚揚げの焼いたのをほおばっていると光GENJIの歌が流れてきた。「ロォリンロォリン風の中〜♪」彼らがローラースケートですべりながら歌い、踊っていたヒット曲である。



すると。






カウンターの向こう側にいた板さんが一緒に歌いだしたではないか。

光GENJI「ロォリンロォリン♪」
板さん「ふっふっふ〜〜♪」

焼き魚ひっくりかえしながら、気持ち良さそう。



行儀わるく本を読みながら晩酌していた僕はそのとき初めて板さんのほうをみた。

どうも自分と同じくらいの年格好。


そうか。

僕の居酒屋原体験のようにしみついている、板さんとマッちゃんの風景。彼らの年齢に、僕らの世代は追いついてしまったようなのだ。ハルミちゃんいいね!っていうのがコヒルイマキ好きだったんだよな!ってのに変わってきたのだ。


う〜〜む。時代の移り変わりってこういうことなんだろうな、なんて思いながら認識をあらたにしたのでありました。




ツマミと有線のチャンネルがよかったから、また行こうっと。

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